こぐまちゃんシリーズとミッフィーは似てる?わかやまけんの絵本はブルーナを意識?
絵本作家の「わかやまけん」さんをご存じですか?
わかやまけんさんは「こぐまちゃんえほんシリーズ」の作者です。
「しろくまちゃんのほっとけーき」なら、聞いたことがある人は多いかもしれませんね。
トップ画像を見てもわかるように、こぐまちゃんとしろくまちゃんは「ミッフィー(うさこちゃん)」に似ていますよね。
実は、これにはちゃんとした理由があります。
この記事では、こぐまちゃんシリーズがミッフィーと似ている理由のほかに、作者のわかやまけんさんやミッフィーの作者ディック・ブルーナさんについても、紹介していきたいと思います。
✓ 「こぐまちゃん」が「ミッフィー(うさこちゃん)」と似ている理由を知りたい人
✓ 「わかやまけん」さんとおすすめの絵本について知りたい人
✓ 「ディック・ブルーナ」さんとおすすめの絵本について知りたい人
小さい子どもに大人気の、こぐまちゃんシリーズとミッフィー(うさこちゃん)の関係性を調査しました。
目次
こぐまちゃんシリーズがミッフィーに似てる理由
こぐまちゃんシリーズとミッフィーはどこが似ている?
こぐまちゃんシリーズのキャラクターは、シンプルながらもとても温かみのある絵です。
はっきりとした輪郭線と単純明快な色彩が、ミッフィー(うさこちゃん)と似ています。
どちらも動物のキャラクターであることも、こぐまちゃんシリーズとミッフィーの共通点ですね。
こぐまちゃんシリーズとミッフィーは小さな子ども向けの絵本
『日本の子どもがはじめて出会う絵本を作りたい』という想いから、こぐまちゃんシリーズは作られました。
この言葉にピンと来た人もいるかもしれませんが、ミッフィーの作者であるブルーナの絵本に「子どもがはじめてであう絵本」 があります。
ブルーナの絵本は小さな子どもに向けたものばかりで、キャラクターはどれもミッフィーと同じテイストで描かれています。
こぐまちゃんシリーズとミッフィーは、どちらも「小さい子どものために作られた絵本」という点でも似ていますね。
こぐまちゃんシリーズはブルーナを意識した?
こぐまちゃんシリーズは、絵本のキャラクターもターゲットもブルーナの絵本に似ていますね。
さすがにこれだけ似ていると、ただの偶然とは思えませんね。
こぐまちゃんシリーズがミッフィーに似ている理由は、偶然ではなく、作者のわかやまけんがブルーナを意識して作ったからです。
ブルーナが登場した当時は、小さな子どもにはブルーナのような絵が一番だと、高く評価されていました。
そのため、わかやまけんもブルーナの絵を参考にしたんですね。
こぐまちゃんシリーズがミッフィーと似ているのは、当時の流行を取り入れたからだったんですね。
こぐまちゃんシリーズの主役が「くま」の理由
日本の赤ちゃん向け絵本としてスタート
こぐまちゃんシリーズは、日本の子どもがはじめて出会う絵本を作ろう、という企画内容でスタートします。
企画がスタートした当時は、ミッフィー(日本ではうさこちゃん)が売れていました。
ミッフィーは海外の絵本なので、日本の赤ちゃんに向けた絵本を作ろうとしたのです。
おもちゃ売り場で売れているものを徹底調査
企画を進めていく中で、生まれた子どもが一番最初に出会う、両親以外の“お友達”って何だろう、となったそうです。
お友達であるキャラクターのモチーフを決めるのに、まずヨーロッパのおもちゃで一番売れているものを調査しました。
そして、日本のデパートのおもちゃ売場も調べました。
その結果は、人気一位が『くま』、二位が『犬』のおもちゃでした。
こぐまちゃんシリーズの主役が「くま」の理由は、マーケティングリサーチによるものだったんですね。
こぐまちゃんシリーズの作者「わかやまけん」さん
「わかやまけん」ってどんな人?
1930年 – 2015年。
グラフィックデザインの世界から、絵本の世界へ入る。
淡い詩情豊かな画風の『きつねやまのよめいり』で、第16回産経児童出版文化賞推薦。
また、明快な線と鮮やか色で幼児の生活を描いた「こぐまちゃんえほんシリーズ」は、幼い子どもたちに圧倒的な人気を得ている。
人気作は「しろくまちゃんのほっとけーき」
こぐまちゃんシリーズの中で、最も有名で人気の絵本は「しろくまちゃんのほっとけーき」です。
人気の秘密は、子どもたちの大好きな食べ物の絵本であることです。
お母さんと一緒にホットケーキを焼くプロセスが、事細かに描かれています。
道具や材料をそろえるだけじゃなく、卵を落としたり粉をこぼしたり、子どもが実際に体験する喜びや失敗が、とても素直に描かれています。
『ホットケーキという身近なものを作る』という親近感が、人気の理由かもしれませんね。
これを寝る前に読み聞かせたら『明日の朝はホットケーキつくりたい!』とよく言っていましたね。
ママやパパは少し大変かもしれませんが、この絵本を読んで一緒にホットケーキ作りをしたら楽しいですよ。
わかやまけんのおすすめ絵本
わかやまけんの絵本でおすすめは、もちろんこぐまちゃんシリーズです。
こぐまちゃんシリーズは、第1集から第4集と別冊集があり、全部3冊セットとなっています。
「しろくまちゃんのほっとけーき」は、第3集に入っています。
ミッフィーの作者「ディック・ブルーナ」さん
「ディック・ブルーナ」ってどんな人?
1927年 – 2017年。
オランダのグラフィックデザイナー、絵本作家。
温かみのある手書きのシンプルな線と明解な色彩「ブルーナカラー」が特徴。
ナインチェ・プラウス(うさこちゃん、ミッフィー)やブラック・ベアの生みの親として知られる。
ミッフィーの本名って知ってる?
ミッフィーの本名は「Nijntje Pluis (ナインチェ・プラウス)」です。
ブルーナによってオランダで生まれた、ウサギの女の子のキャラクターです。
Nijntje(ナインチェ)は、オランダ語で子うさぎという意味の「konijntje」が元になっていて、Pluis(プラウス)は日本でいう「苗字(姓)」です。
この名前を英訳したものが「Miffy(ミッフィー)」、日本語訳したものが「うさこちゃん」となっています。
ほとんどの国が「Miffy(ミッフィー)」を使っており、本名の「Nijntje(ナインチェ)」が使われている国はオランダだけだそうです。
ミッフィーの特徴「ブルーナカラー」
ブルーナの作品は、3つのこだわりからできています。
登場するキャラクターは基本的に正面を向いていて、横顔のカットはありません。
これは、どんなときも読者の子どもたちと正直に対峙していたいという思いからだそうです。
確かに常にこっちを見てくれていたら、子どもは安心感を感じるかもしれませんね。
ブルーナさん自身が、自分の描く線はいつも少し震えていると言っています。
でもこれが個性で、作品に温かみを与えていると思います。
3つの中で一番有名なこだわりかもしれません。
ミッフィーの絵本やグッズは、白と黒を除くと6色で描かれています。
6色にすることで独特の世界観を作り出していますが、その6色にはそれぞれ意味があります。
- 橙 … 喜び・楽しさ。幸せで豊かな空気のイメージ。温かい、愛情の色
- 黄 … 明るさ・楽しさ。赤や緑に温かみを与える色
- 緑 … 安心・安定。私たちの世界を彩る、樹木などの自然描画に必要な色
- 青 … 悲しみ・静けさ。よそよそしく冷たい色
- 茶 … 落ち着き。ミッフィーのお友達を表現するための色
- 灰 … バランスに必要な色。ミッフィーのお友達を表現するための色
使用するカラーは元々は4色でしたが、ミッフィーのお友達を表現するため、茶と灰が追加されました。
それぞれ主張する強さを持った色ですが、隣り合うとお互い引き立たせる計算し尽くされた6色で、『ブルーナカラー』とも呼ばれます。
ブルーナのおすすめ絵本
ブルーナの絵本は、子どもの安心する温かみのある絵本なので、小さな子どもへの読み聞かせにおすすめです。
0歳~4歳くらいの小さな子どもへの、プレゼントや贈り物にも人気がありますよ。
【まとめ】こぐまちゃんシリーズもミッフィーもどちらも小さな子におすすめの絵本
こぐまちゃんシリーズは、作者のわかやまけんがブルーナを意識して作った絵本です。
ミッフィーにとても似ていますが、日本の子どもたちに向けて考えられて作られた、素晴らしい絵本です。
こぐまちゃんシリーズもブルーナの絵本も、どちらも小さい子どもへの読み聞かせにぴったりですよ。
どちらも子どものはじめての絵本や、出産祝いにおすすめです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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