やり方と期間を徹底解説!犬のフードローテーション3つの方法!
- 最近ドッグフードの食い付きが悪い
- 犬にも人間と同じように健康に良いさまざまなものを食べさせたい
- 同じものを食べさせ続けるとアレルギーのリスクがあるって聞いたけど…
二種類以上のドッグフードを、順番に回しながら与える「フードローテーション」は、このような悩みを解決する一つの方法です。
我が家のワンちゃんも小さい頃から取り入れており、約7年間病気をすることなく元気に過ごしています。
しかし、いざフードローテーションを始めようと思っても、「ドッグフードは何でもいいの?」「どれくらいで交換するの?」といった疑問が出てくると思います。
この記事では、フードローテーションを始めようと思っている飼い主さんに向けて、代表的なフードローテーションのやり方と期間について、詳しく解説していきます。
✓ フードローテーションを始めたいけど「やり方」が分からない
✓ フードローテーションを始めたいけど「期間」が分からない
✓ フードローテーションのやり方は知ってるけど「どれがおすすめ」か分からない
3つのフードローテーション方法について、難易度を付けています。
ご自身のペット歴やドッグフードの知識に応じて、参考にしてみてください。
目次
【はじめに】フードローテーションのやり方
やり方 | 期間 | 難易度 |
---|---|---|
①原材料別 | 1袋消費 | ★☆☆ |
②原産国別 | 1〜2袋消費 | ★★☆ |
③季節ごと | 3ヶ月 | ★★★ |
代表的なフードローテーションの方法は3つあります。
どのやり方でも、愛犬にあったドッグフードを選んであげる必要があります。
初めてのドッグフードを与える場合は、まず「アレルギーチェック」をやってみてください。
やり方はとても簡単です。
ドッグフードを2〜3回与えて、皮膚の弱いところが赤くなるかチェックします。
もし赤くなった場合は、そのドッグフードは避けましょう。
新しいドッグフードを試す場合は、試供品や小さいサイズを買うことをおすすめします。
フードローテーションのやり方①【難易度:★☆☆】
原材料(たんぱく源)別にローテーションするやり方
一つ目は、たんぱく源である原材料で切り替える方法です。
ドッグフードの原材料はさまざまで、例えば肉類でもチキンやビーフ、馬肉、ラムなど種類がたくさんあります。にくる
肉類以外にも、魚類や穀類、たまご、イモ類などあり、たんぱく質も「動物性」と「植物性」に分かれます。
この原材料に着目し、例えば「チキン→魚→ビーフ」など、たんぱく源の違うドッグフードを、一定期間で切り替え与えていく方法です。
ドッグフードの原材料を変えてローテションさせることで、さまざまな栄養をバランスよく取ることができます。
原材料の選び方や順番に正解はある?
フードローテーションには明確な基準や答えはありません。
なぜなら、犬によって食べる量や好み、体質などが違うからです。
人間と同じですね。
しかし、ドッグフードはメーカーによって粒の大きさや食べやすさなどが異なります。
原材料だけを見て異なるメーカーのドッグフードを与えてしまうと、犬にとっては全く別のものに変わってしまうことになり、負担やストレスになる可能性があります。
そのため、原材料別にローテーションをする場合は、同メーカーの製品の中で選んであげる事をおすすめします。
愛犬のことを第一に考え、様子をしっかり見ながら、焦らず慎重にローテーションしていきましょう。
ローテーションの期間は「1袋消費」が目安
フードローテーションの期間に「絶対」はありませんが、目安となる期間はあります。
原材料別のフードローテーションの場合は、「1袋消費」が目安となります。
愛犬の様子を見ながら、飼い主さんがやりやすい期間でローテーションしてみてください。
朝と夜でローテーションするやり方でもOK
一定の期間でローテーションするのではなく、朝と夜のドッグフードを切り替えるというやり方もあります。
例えば朝はチキン、夜はビーフといったように、朝と夜で原材料を変えて与えます。
1日の中でローテーションしていくこの方法なら、愛犬の食欲や好みに合わせて与える量も調整しやすく、偏食を理由に廃棄することも少なくて済むでしょう。
愛犬と飼い主さんどちらにも、負担にならないやり方や期間でチャレンジしてみてください。
フードローテーションのやり方②【難易度:★★☆】
原産国別にローテーションするやり方
二つ目は、ドッグフードを原産国別に切り替える方法です。
原産国を変えることで、次のようなメリットがあります。
- 原産国の情勢や天候、価格高騰などでフードが手に入らなくなったときのリスクを回避できる
- 鳥インフルエンザなどで輸入がストップしたときのリスクを回避できる
- 国産よりも安全で高品質なドッグフードがある
実は、ペットに関して日本は後進国と言われています。
ペット先進国と言われる国は、ペットやペットフードに関する厳しい法律が定められています。
- ペットフードの原料はすべて人が食べられる基準のものを使う
- ペットフードに合成添加物を使用しない、遺伝子組換えの食材を使用しない
- ペットフードはEU法(飼料全般についてのEU共通の規則)に従い製造する
- FEDIAF(欧州ペットフード工業会連合)※に加盟している団体があり、規則に従っている
※「安全なペットフードの製造に関する実施基準」の策定やフードの栄養等に関する基準を策定している団体
- PFMA(イギリスペットフード工業会)という、ペットフードの原材料や副産物を厳しくチェックする団体が、フードを管理している
- FEDIAF(欧州ペットフード工業会連合)に加盟している団体やメーカーがあり、規則に従っている
その他にも、スウェーデン・アメリカ・カナダ・スイス・ニュージーランド・オーストラリアなども、ペット先進国です。
ペット先進国のドッグフードは、安心できる原材料を使った品質の高いものが多くあります。
ローテーションの期間は「1〜2袋消費」が目安
原産国別にローテーションする場合も、原材料別と同じく「1袋消費」が目安となります。
原産国別の場合、ドッグフードのメーカーは異なってしまうため、期間が心配であれば「2袋消費」または1袋のサイズをいつもより大きくするのをおすすめします。
大きめサイズのドッグフードにする場合は、フードの劣化に気をつけてくださいね。
原産国別のおすすめドッグフード
国内・海外のおすすめドッグフードについての記事も書いています。
原産国別のフードローションを行う場合は、参考にしてみてくださいね。
フードローテーションのやり方③【難易度:★★★】
季節に合わせてローテーションするやり方
三つ目は、ドッグフードを季節に合わせて切り替える方法です。
人間は、夏は冷たいものやさっぱりしたものが食べたくなったり、冬は熱々のおでんやお鍋が食べたくなったりしますよね?
犬も季節によって、体調や消費カロリー、被毛の状態など、必要な栄養は季節によって変化します。
季節によってドッグフードを切り替えてあげることで、体調の管理とケアを同時に行うことができます。
季節 | おすすめのドッグフード |
---|---|
春 | ノミ・ダニ、フィラリア対策のため、多くの薬やワクチンが犬の体に入る季節 デトックスフードで毒素を排出させるのがおすすめ |
夏 | 暑さにより散歩や外出の時間が減り、運動量が低下しがちな季節 いつもより低カロリーのフードがおすすめ 夏バテ気味の場合は、サプリメントやウェットフードを加える |
秋 | 冬に向けて食べる量が増える季節 換毛期でもあるため、高カロリーのフードがおすすめ |
冬 | 一般的に夏より20%多くカロリーを取る必要があると言われる季節 気温の低下に対応するためにも、動物性タンパク質が豊富な高カロリーのフードがおすすめ |
季節に合わせたフードローテーションは、ドッグフードや栄養の知識が必要なため、上級者向きの難しい方法です。
ローテーションの期間は「3ヶ月」が目安
気温の変化を考慮しつつ、概ね「3ヶ月」でローテーションするのが目安となります。
例)春:4〜6月、夏:7〜9月、 秋:10〜12月、冬:1~3月
もちろん前後しても問題ありません。
一度開封したフードを放置してしまうと、カビが生えたり劣化しますので、3ヶ月を目安にしつつ完食するタイミングで切り替えるのが良いでしょう。
フードローテーションを行う上での注意点
ドッグフードの切り替えは徐々に行う
ある日突然別のドッグフードに切り替えてしまうと、犬の体へ負担がかかってしまいます。
与えているドッグフードが無くなりかけたら、次のドッグフードを少しずつ混ぜて与えましょう。
次のドッグフードの割合を、少しずつ増やしながら切り替えていくのがおすすめです。
1週間〜10日を目安に、焦らずゆっくりと切り替えてあげてください。
短い期間で何種類も与えない
さまざまな種類のドッグフードを短期間で与えてしまうと、犬の消化器官に負担がかかり、消化不良や下痢を起こしてしまうことがあります。
1度に何種類も試すことは避け、まずは1種類増やすことから始めるのがおすすめです。
食べてくれなかった場合は、元のドッグフードに戻しましょう。
安定して食べてくれるドッグフードがない場合は、まずはベースとなるドッグフードを見つけるところからスタートするのがおすすめです。
自分ではフードローテーションをしているつもりでも、気づいたらフードジプシーになってしまっていたということもあるので、愛犬を第一に考えて慎重に進めていきましょう。
フードの評判や口コミ、愛犬の食いつきなどで次々とフードを変えてしまい、結局どれが一番良いのかわからなくなってしまい悩んでいる人のこと
フードローテーションに向いていない犬は?
食が細い子は、ローテーションすると食に対してわがままになり、どんどん食べなくなってしまう可能性があります。
食べなければ新しい味のフードがもらえる、と学習してしまうからです。
愛犬の食が細い場合は、フードローテーションは慎重に行ってください。
フードローテーションのデメリット
- 消化器官に負担がかかる
- アレルギーになった場合、原因の特定が困難になる
- 食にわがままになる
- コストがかかる
消化器官に負担がかかる
ずっと同じドッグフードを食べ続けてきた犬の場合、他のドッグフードの消化に慣れていない可能性があります。
そのため、フードローテーションを始めようと新しいドッグフードを与えたら、下痢や便秘になってしまうこともあります。
とくに、お腹が弱い子やシニア犬は消化不良を起こしやすいため、最初は少量ずつ様子を見ながら切り替えていくのがおすすめです。
アレルギーになった場合、原因の特定が困難になる
アレルギー症状が出てしまった場合、その時に2種類以上のドッグフードを与えていたら、アレルギーの原因を特定することが困難になります。
そもそも、短期間で何種類もドッグフードを与えることはおすすめしません。
もし切り替えているタイミングでアレルギー症状が出た場合は、食べ慣れたドッグフードで症状が出ることは少ないため、新しい方のドッグフードが原因の可能性が高くなります。
食にわがままになる
好き嫌いの多い犬の場合は、さらに好き嫌いが助長されてしまう可能性があります。
新しいドッグフードを食べなくなるだけじゃなく、今まで食べていたドッグフードを食べなくなる場合もあります。
人間と犬の食事のあり方は同じではないため、「いつも同じご飯はかわいそう」といった考えは間違いです。
ローテーションさせるドッグフードの種類は、増やしすぎないよう注意が必要です。
コストがかかる
食べきらずに残ったまま、次のドッグフードに切り替えてしまうと、残った方のドッグフードは劣化してしまう可能性があります。
そのため、期間などを考えると大きい袋では購入しにくいですよね。
食べてくれない可能性なども考え小袋を購入していると、一般的に小袋の方が割高のため、ドッグフード代が今までより高くなってしまいます。
フードローテーションのメリット
- 消化器官が強くなる
- アレルギーや病気のリスク回避
- 食への関心を強め、何でも食べれるようになる
- 栄養の偏りを防ぐ
消化器官が強くなる
食べ慣れないドッグフードを与えることで、デメリットにもある消化器官への負担も起こりますが、続けることで消化器官が強くなるというメリットもあります。
もともと犬は肉食で雑食なため、本来はさまざまな食べ物の栄養を吸収・消化することができます。
アレルギーや病気のリスク回避
フードローテーションを行う目的として、最も多いのがこのメリットではないでしょうか。
同じドッグフードを与え続けると、特定の成分が体に蓄積され、アレルギーやガンなどの病気のリスクが高まると言われています。
定期的にドッグフードを切り替えることで、アレルギーやガンなどのリスクを回避することができます。
食への関心を強め、何でも食べれるようになる
ずっと同じドッグフードだと飽きてしまい、食べなくなってしまう犬もいます。
そんな犬には、フードローテーションをすることで、食に関心を持たせることができます。
何でも食べれるようになってくれれば、災害時などいつもと違うドッグフードしかない状況でも、スムーズにドッグフードに切り替えることができるというメリットも生まれます。
栄養の偏りを防ぐ
栄養価が高くバランスの取れたドッグフードだとしても、長い目で見ると栄養が偏る可能性があります。
さまざまな栄養素を含んだドッグフードをローテーションさせることで、栄養の偏りを回避することができます。
【まとめ】フードローテーションは愛犬第一で、自分なりのやり方で取り組みましょう
フードローテーションの代表的なやり方として、「原材料別」「原産国別」「季節に合わせて」の3つを解説しました。
どのやり方を選んでも、愛犬を第一に考え、様子を見ながらローテーションしていきましょう。
大切なのは、愛犬と飼い主どちらにも負担にならないやり方でやっていくことです。
フードローテーションのやり方や期間に「絶対」はないので、自分なりのやり方を見つけていってくださいね。
最後まで見ていただき、ありがとうございました。
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